関数電卓博物館

HP 15C Limited Edition

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メーカー Hewlett-Packard 12/02/07初出
型式 15C Limited Edition   
発売年 2011  
販売価格 \10,800- (株)ジュライより購入
動力 CR2013×2  
表示方式 LCD  
コレクション
付属品
ソフトケース,マニュアル,CD-ROMなど
発売年の2011年は間違いでは無い.本機は,1980年代に一世を風靡した往年の名機,15CをHPが復刻,限定販売したものだ.良く見るとディティールがオリジナルの15Cとわずかに違うものの,ほぼ完全なレプリカである.

実は,この電卓には想い出があって,前から中古品を手に入れようかと思っていたのだ.そんな折にLimited Edition発売のニュースを聞いて飛びついた.一応,現行品の電卓だし,表示もLCDなのでイレギュラーだがこちらに展示するのがふさわしかろう.

かつて私が企業に勤めていたとき,隣の席の先輩が使っていたのがこの電卓.MITに留学して戻ってきたばかりだったと記憶している.渡された電卓の質感,足し算すら出来なかったとまどいは,それを使いこなしていた先輩に対する憧憬の念として今も記憶に残る.

ということで,ここまでは美談なのだがここからが酷い.30年ぶりに15Cを発売したHPには既に関数電卓を自力で製造する力は無く,製造は中国の企業に委託したのだそうだ.その出来が余りに酷く,ネットでは一時「祭り」の状態となった.何が問題かというと,

・ 一部のキーが反応しない
・ ファンクションキーf,gがグラグラと動く
・ 特定の操作でバッテリーが異常消耗する

というものだ.

販売元のジュライはHPに対して品質改善のリクエストを出し,受け入れられたとアナウンスしたのだが,届いた品物は初期ロットのハズレ品.キーの無反応こそなかったが,ファンクションキーは振れば音がする出来の悪さ.

動画をYouTubeに上げておいた.

もともと本機は実用のために買ったものでは無いので,「使えるかどうか」というのは問題では無い.機械としての品質が問題なのだ.こういう出来だと,見るのもイヤになる.私の中で,HPに対する何かが壊れた出来事であった.