絶版コレクション

Canon F-720i

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メーカー Canon 06/06/10初出
07/09/10補筆
07/11/14補筆
型式 F-720i  
実売価格 \1,480  
入力方式 数式通り  
角度モード [MODE][MODE][数値]
[F<->E]キー ×  
メモリSTO [STO][A-Z]
メモリRCL × [RCL][A-Z],数式中では[ALPHA][A-Z]
(旧Canon方式)
√キー独立  
x^2キー独立  
1/xキー独立 ×  
BSキー  
Canonの関数電卓はあまりシェアは高くない.しかしメーカーのホームページを見ると6機種のラインナップがある.値段は最も高いもので定価\3,000(F-720iは定価2,400なので実売はもっと安いだろう)と,CASIO,SHARPに比べて相当安い.「数式通り」電卓をコスト重視で選ぶなら選択肢の一つかもしれない.

この電卓,基本機能は一通り押さえていて,とくに大きな問題は無いように見えるが大きな欠点が.[F<->E]キーも[ENG]キーも無いのだ.

代わりに,SCIモード,ENGモードなどがあり,例えばSCIモードなら結果は常にE形式で表示される.しかしこの方式,実際に使ってみるととても不便.この点は大きく減点だ.

メモリ操作も,中身を見たいときは[RCL][A-Z]なのに,数式中に代入したいときは[ALPHA][A-Z]とまぎらわしい.しかも,数式中で[RCL][A]とやると,そこまでの計算がクリアされてしまう.これも減点.

ラストアンサーが[=]キーの裏側にあるのも,欠点として指摘しなければならないだろう.

総合的には「CASIOの電卓を見て良く勉強しましょう」というところ.

追記:本機の,Canon後継機種や他社機種に無い優れた点を発見した.物理定数が[ALPHA]+[ファンクションキー]で直接入力できるのだ.この方式は定義可能な物理定数の数が限られるためほとんど使われていない.私が知る限りでは本機だけだ.しかし,[CONST]+[数字]キーでの入力は面倒なので現場では全く役に立たない.どうせ,ほとんどの場合で必要な物理定数はcekhNA,あとはせいぜいGくらいだ.是非,各社の最新機種への搭載を望む.