2007年度レポート課題

※レポート課題は締め切り日の17:00までに21研究室のポストに提出のこと.授業開始時,授業終了時にも受け付ける.
※レポート課題はA4の用紙を使用して解答のこと.表紙は不要.手書きの場合はレポート用紙の使用を推奨する.

第1回 10/05 〆切10/12

[Q1]:三次元デカルト座標で${\rm div}\left({\rm grad}\phi\right)$($\phi$はスカラ関数)はどのような微分で表されるか書き下しなさい.

[Q2]:原点に質量$M$があるとき,周囲の質量${\mbox{\boldmath$m$}}$が感じる重力は

\begin{eqnarray*}
{\mbox{\boldmath$F$}}= -G\frac{mM}{r^2}{\mbox{\boldmath$\hat{r}$}}
\end{eqnarray*}
$G$
万有引力定数
$r$
原点からの距離

である.である.${\mbox{\boldmath$F$}}$を三次元ベクトル場とみなすとき,「このベクトル場には原点以外のあらゆる点で発散がない」ことを示しなさい.また,これが物理的に何を意味するかを「源」「涌きだし」という言葉を使い説明しなさい.

[Q3]:三次元空間のベクトル場${\mbox{\boldmath$A$}}$

\begin{eqnarray*}
{\mbox{\boldmath$A$}}= 2x^2 {\mbox{\boldmath$i$}}
\end{eqnarray*}


と表されている.図に示すような1辺の長さが1の立方体表面における${\mbox{\boldmath$A$}}$の面積分と体積内部の${\rm div}{\mbox{\boldmath$A$}}$が等しいことを示し,Gaussの発散定理(教科書p16)が成り立つことを確かめなさい.


解答及び解説:


第2回 10/26 〆切11/09

※は授業で取り上げなかった内容を含む発展問題

[Q1]:図のような,二次元平面内の正方形の導体を考える(無限に長い導体の棒を考えても良い).導体には同心の正方形の穴が開いている.この導体に正電荷を与えたとき,電荷がどのように分布するかを考える.

(1)いま,与えられた電荷を8個として,電荷をの記号で表し配置しなさい.

(2)導体とその周辺に電場はどのように分布するか.電荷1つあたりに1本の電気力線を書き,表しなさい.

(3)『導体の外側には電場があり,導体内側の空間は静電遮蔽のため電場はない.従って導体の外側の電位は内側より高い.』この説明は正しいか.正しければそのまま,レポート用紙に「正しい」と記入,間違いならばその理由を記入せよ.

指定解答用紙の利用を推奨する.

[Q2]:図のように,半径$a$の導体球殻の内側に一様な電荷密度$\rho$の電荷を持ったガスが充満している.導体球殻は接地されている(電位は0).系が静止状態にあるとき以下の問に答えよ.

(1)Gaussの法則と系の対称性の議論から球内部の任意の点における電場を計算せよ.
(2)(1)で計算された電場から球内部の任意の点における電位を計算せよ.
(3)Poissonの方程式を用いて,球内部の任意の点における電位を計算せよ.
(4)計算された電位をもとに,球内部の任意の点における電場を計算せよ.
(5)計算された電位と,電荷密度$\rho$を利用し,系の静電エネルギーを計算せよ.
(6)計算された電場と,単位体積あたりの電場エネルギー$\displaystyle
\frac{\varepsilon_0 E^2}{2}$を用いて系の静電エネルギーを計算せよ.
(7)Gaussの法則によれば,球を囲むGauss面の内側に$\displaystyle
\frac{4 \pi \rho a^3}{3}$の電荷があるわけだから,球の外の任意点の電場は$\displaystyle
\frac{\pi \rho a^3}{3 \varepsilon_0 r^2}$になるはずである.ところが,実際にやってみるとそうはならない.Gaussの法則に欠陥があるのだろうか.理由を説明しなさい.


解答及び解説:


第3回 11/30 〆切12/7

図のような半径$a$の円形ループコイルに電流$I$が流れている.このとき以下の問に答えよ.

[Q1]ループの中心の磁場${\mbox{\boldmath$B$}}$の大きさおよび向きを答えよ.
[Q2]ループを,その中心を通る面で垂直に切ったとき(上図),面内のベクトルポテンシャルはどのようになっているか図示しなさい.ここで,表現方法は自由とするので各自工夫すること.常識的な定義として,無限遠方の${\mbox{\boldmath$A$}}$をゼロとし,ループは原点に中心が置かれているものとする.
[Q3]ループ中心近くのベクトルポテンシャルの大きさは,中心からの半径を$r$として$A=\displaystyle{\frac{\mu_0 I}{4 a}r}$と表されることが知られている.ここからループ中心の磁場${\mbox{\boldmath$B$}}$の大きさを計算しなさい.


解答及び解説:


第4回 12/21 〆切01/11

図のように,長さ10cm,断面積1cm$^2$の棒状磁性体をソレノイドの中に入れ磁化する実験を行った.実験の結果,外部磁場${\mbox{\boldmath$H$}}$と磁性体内部の磁束密度${\mbox{\boldmath$B$}}$の関係は下図のようになった.このとき以下の問いに答えなさい.
問題はだんだん難しくなって行くが,最低Q1,Q2が分かれば提出してよし.ウデに覚えのある人は全問正解を狙え!

(クリックで拡大画像)


解答及び解説:

※「ネオジム磁石とは」:http://www.ohama-sj.co.jp/post-18.html


授業アンケートについて

今年も貴重な意見をどうもありがとう.例年,オリジナル教科書については「良い」という意見が多いですね.「授業への熱意が感じられる」という評価が多かったのも自慢したいところです.しかし,記述式アンケートの回収枚数はたったの20枚.授業への出席人数もこれくらいでしょうか.出ている人だけから意見を聞いているので,好意的な意見が多いのもある意味当たり前.

履修者が60人以上いることを考えると,さみしい限りです.授業が難解なのは確かですが,一度躓くと投げ出しちゃう人がたくさんいるんですねえ.この先の人生,それで通用すると思います?「難しすぎて全然わからない」という感想をくれた君たちの先輩の方がよっぽど見込みがあります.

さて,例年,改善すべき点についても厳しい指摘を頂いていますが,今年は比較的少なかったようです.しかし

「字が読みにくい」
「記号が判別しにくい」

「板書が早く追いつけない」

「誤字脱字,まちがいが多い」

あと,気を付けていることを評価してもらった点としては,

「前回の復習からスタートするので授業に入って行きやすい」
「One Pointのプリントが参考になる」

といった意見がありました.今年は書き下ろしだったのでOne Pointは大変でしたが,評価してもらって嬉しいです.