東海大学理学部 遠藤研究室

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2021/05/07 軸対称偏光レーザーによる加工試験

精電舎電子工業と山梨大の宇野准教授が受託した,JSTの「研究成果最適展開支援プログラム」(A-Step)に参加,軸対称偏光ビームの生成およびレーザー加工への応用を担当している.プロジェクトも最終年度,各種材料の加工試験が本格的に始まったので,自動試験装置を開発した.プログラムにより,条件を変えた切断試験を一定間隔で連続的に実行する.

ソフトウェアはNIのLabViewを使い,ハードウェアは元からあったものの寄せ集め.多分,買えば100万円以上すると思うが,事実上無料で組み上げた.「自分でやれば・・・」というヤツだ.

こういう開発で一番苦労するのは,装置とPCのインターフェースである.このシステムも,x軸はRS-232C(シグマ光機),y軸がUSBで間にActiveXコンポーネントを挟む(ThorLabs)という全く異なる方式.さらに,レーザーはNI DAQの内部クロックでトリガパルス列を生成するという涙ぐましい制御で動かしている.

こういうのが思い通りに動いたときの感動は何物にも代えがたい.「理系」の根源的な喜びと言っても良いのではないだろうか.