東海大学理学部 遠藤研究室

「1枚の写真」

14/08/08 中高生のための理科体験授業と交流会



東海大の付属中・高生を50人ほど招いて,毎年夏に行われるイベントである.生徒諸君は学内の施設で2泊3日して,互いの交流を深めつつ,大学のキャンパスとそこで行われている教育,先端研究に触れることができる.本学でなければなかなか実現できない企画であろう.私は,6つの実験テーマのうち一つを任され,今年は初参加である.

自分の専門分野との関連性,対象年齢,時間制限や予算など,縛りは多いがそれだけに工夫するのは楽しい.決定したテーマは「CD-ROM分光器の作成と太陽光の分光」で,CD-ROMを回折格子とした分光器を各自で作ってもらい,その後太陽光や人工の各種光源を観察して分光器の原理や色が見える原理などを考察する.

キーになるのがCD-ROM分光器.こういうものができるというのは知っていたが,ネットで調べたものはどれも性能が今ひとつ.というわけでオリジナルを考案することにした.大学院生の山本君が設計したのが写真の分光器である.明るさ,分解能ともに,私の知る限りでは最高のものができあがった.設計図を公開するので,興味のある方は是非ご自分で作っていただきたい.太陽光のフラウンホーファー線もはっきりと見ることができる.

CD-ROM分光器展開図