絶版コレクション

SHARP EL-509V

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メーカー SHARP 07/10/26初出
型式 EL-509V  
実売価格 ??(中古品を1,000円で購入)  
入力方式 数式通り  
角度モード [DRG]
[F<->E]キー [2ndF][FSE]でモード切替え
メモリSTO [STO][A-D, M,X,Y]
メモリRCL [RCL][A-D, M,X,Y](CASIO方式)
√キー独立  
x^2キー独立  
1/xキー独立 ×
BSキー 機能が不充分
学生の一人が,一見して面白い電卓を使っていた.「数式通り」入力,2行表示なのに[ALPHA]キーがないのだ.メモリ呼び出し機能としてのALPHAキーは不要,というのが私の兼ねてからの主張だが,もしかしてSHARPは以前はそういうモデルを作っていたのか?CASIO fx-350TLの様に,絶版でも操作性の良い名機は存在する.

最近は絶版モデルでもオークションで入手可能.ヤフオクで探したら展示未使用品が格安の\1,000-であった.期待を込めて早速落札,試してみることに.

結果は期待はずれだった.確かにメモリ呼び出しは[RCL][A-D,M,X,Y]で行うが,その仕様はCASIO方式(コラム参照)だ.これでは何の意味もない.数式中でメモリを(文字として)使うためには[2ndF][ALPHA][A-D,M,X,Y]としなくてはいけない.これではCASIO方式より不便.ちなみに式中で[RCL][A]とやると,メモリAの中身(数字)が代入されるという珍しい仕様.

キー配置全般は後継機EL-509Eによく似ており,
  • [π]キーが独立している
  • [DEG]キーが独立している
などの好ましい特徴を持っているが,SHARPのDAL機全般に言える欠点
  • [ENG]キーがない
  • [ANS]キーが2nd function
もまた共通.後のモデルで廃止された,[2ndF][FSE]での表示モード切り替えがあるのはまだましだ.何で,これを廃止してしまったかねえ.

この機種のみの欠点として,[DEL]キーで消去できるのは数値だけで,演算記号などは一度打ってしまうと[<-]キーでしか戻れない,と言うものを指摘しておこう.但しこの欠点はEL-509では解消している.正常進化というわけだ.あと,時間計算の表示方法もユニークなのだが,その特徴を述べるにはこのスペースは狭すぎる.

総合評価としては,既に絶版モデルなのでわざわざ苦労して手に入れるほどのモノではない.